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「パティシエ? ショコラティエ?」
「パティシエはスイーツを作る専門の料理人。ショコラティエはその中でもチョコレートを作る専門の料理人ですよ。正確にはもっと、定義があるのかもしれませんが、一般的な認識はそんなものでしょう」
「そんな専門家がいるのか!」
俺は驚愕だ。是非ともマコトやシキの世界に行きたいものだと思う。
専門職ができるほどに多様化しているなんて、なんて羨ましい。
マコトは少し顔を赤くして笑って首を横に振っている。
「俺なんてまだまだ。失敗もするし」
「好きだったり、誰かを喜ばせたいという気持ちでここまで腕を磨けるのですから、天職でしたよ」
シキが微笑んでマコトを褒めると、彼は余計に赤くなる。そういう部分を「可愛い」と、実は彼以外のママ会メンバーは思っている。
「それにしてもさ、グラースのそれは食べられるのか?」
ハロルドが俺の皿を見て言う。
俺の皿の上には全てのスイーツが乗っている。勿論全部を美味しく食べる。そして足りない。
「グラースさん、本当に好きだよね」
「マコトの作るスイーツは他よりも格段に美味しい。今一番だ」
勿論これは本心だ。苺のレアチーズケーキを頬張りながら、俺はうっとりと微笑んでいる。
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