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「僕ね、その…子供産んで貰わないと困るんだけれど…それでもいいの?」
上目遣いに見上げて聞いたら、ロアールはキョトンとした顔をして、次には楽しそうに大きな声で笑う。僕にしたら笑い事じゃないのに。
「真剣だよ! あの、僕ね!」
「バーカ」
ポンと、大きな手が僕の頭を撫でて、次にはとっても優しい、お日様みたいな笑顔が返ってくる。
「俺が産んでやるから、心配するな。俺はスキルもあるし、体力もある。お前に辛い思いなんてさせないし、第一お前が薬飲んだら産まれるの黒龍の子だろ。俺が飲むから、心配するな」
ポンポンと撫でてくれるこの手が、とっても温かくて好き。
大きくて強くて、沢山の勇気と元気をくれるこの笑顔が好き。
だから僕も負けない。そう思える。
「でもまずは…恋人がいいな。一緒に遊んだりして、楽しい事しよう。それに、いきなり子作りなんて義務じゃないんだし。薬なしで、まずは練習してみような」
「うん! 僕ね、ロアールともっと仲良くなりたいです」
満面の笑みで言ったら、ロアールは凄く赤くなって曖昧に頷いてくれました。
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