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少しだけ寂しい気持ちがこみ上げる。
大事に育ててもらって、一応次男なのに無責任な事を言ってると思ってる。
ションボリしていたら、父上は楽しそうに笑った。
「気にするな。俺もまだ若いし、シーグルもいる。そんな事を気にしなくてもいいから、お前はシエルを幸せにしてやれ」
「そうだよ。それに…俺もまだ若いから、これからだって子供産めるしね」
なんて照れたように顔を赤くして母上が言うものだから、父上がすっかりその気になっている。
ちょっと急いで子供作りすぎたって自重してたけれど、一番下のエッツェルもそこそこの年になった。
そして母上は本当にまだ若いから、産もうと思えば産める。
「まぁ、そういうことだ。ロアール、お前の思うように生きていい。ただし、相手を大切にしてやれ」
「うん、勿論だよ」
これだけは俺、自信がある。
シエルを大事にする。
あいつを守るのは、いつも俺の役目だって思ってきたんだから。
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