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「え!」
「だって、寝てる間に腹蹴られたら大変だろ?」
言えば顔を真っ赤にして、そして小さく「直す」と呟いた。
そんなにしてまで俺と一緒に寝たいのかと、俺は嬉しいやら恥ずかしいやらでムズムズした。
まずは風呂に入って、ローブに着替えた。良いお湯が出ていて気持ちが良くて、ついつい長湯をしてしまった。
シエルは直ぐに顔を赤くしたけれど、そこからが長い。のぼせるんじゃないかと思って俺が焦ってシエルを上げさせたくらいだ。
互いに今日は泊まる事を手紙で送って、食事はマジックバッグの中に入れてあるご飯にした。
母上がこっそりとカップケーキを入れておいたみたいで、二人して笑って食べた。
ラグの上でまったりと時間を送っている。天井の窓から、星空が見えて綺麗だ。
「シエルは、夜の空中散歩ってしたことあるか?」
「ううん、ないよ」
「今度さ、しようか。気持ちいいんだぜ、星の中を飛ぶの」
誘えば嬉しそうに笑う。上気したその顔を見ると俺はたまらなくて、抱き寄せてそっとキスをした。
「あの…さぁ」
「なに?」
「…いいのか、シエル?」
俺の言いたい事、分かるよな。顔を見れば真っ赤にしているから伝わっている。
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