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舌が俺の指を舐めしゃぶるというのは案外腰にくる。
思わず俺も疼いてしまった。
「な…にが…?」
「俺の安産スキルを付与した。着床と定着だけだがな」
「……えぇ!」
驚きに目がまん丸だ。ついでに匂いが増した。何かを想像したらしいコイツの目の前に、俺は薬の瓶を取り出した。
「魔力の操作が得意なら、可能だろ。それができない母上やザルなロアールでは難しい芸当だが、俺は自分の中の魔力を操るのが得意だ。血を媒介に数時間程度だが、俺のスキルをお前に分けた。意味は、分かるな?」
「あの…」
「お前とこのままヤれば、普通よりは高い確率で孕むぞ」
耳元で言えば、もの凄い勢いで肌が熱をため込んでいく。
まぁ、実際は俺の持っているスキルレベルよりもかなり効果が落ちる。
俺は安産スキルレベル50。そこから付与となれば半分かそれ以下になる。実際はほんの少し確率が上がった程度で、高確率で妊娠なんて事はないんだが。
だが、思わせておくほうが楽しいだろう。それに万が一本当に懐妊となればめでたい事で何一つ拒むものではない。コイツを伴侶として迎える心づもりだ。
見せつけるように薬を一つ手に取り、あいつの手に乗せて重ねた。
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