【シキ視点・微エロ】ある日のシキ(★)

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「実はお土産があるのですよ。昨日、竜人族の友人とお茶会がありましてね。余ったスイーツをもらってきましたので、お茶にしませんか?」  言えばピクリとランスが動く。彼はマコトさんのスイーツの美味しさを知っていますからね。その稀少さも。  竜人、黒龍族の王妃をしているマコトさんは、私と同じ異世界からの住人です。  私がまだアルファードの呪いを解くために奔走していた頃に偶然知り合い、懐かしさからあれこれ話してしまいました。そこで互いの事を知り、私を案じてくれたのが切っ掛けで、今もお茶会に呼んでくれるのです。  程なく庭先でお茶会となり、目の前には沢山のスイーツが並びます。本日はフルーツタルト(オレンジ&グレープフルーツ)に、ブラウニー、紅茶のシフォン、苺大福です。  彼は本当に器用で、料理が上手です。最近スイーツ好きのママ友、グラースさんの影響もあってかますます腕を上げています。 「本当に美味しい」 「伝えておきますよ」  これを言えばきっと、彼はまた喜ぶのでしょうね。  お茶を飲みながらスイーツを食べ、それとない話をしている。  その中でふと、ランスは気になる事を言い始めた。 「国境の森が、騒がしいのですか?」  問えばランスは少々複雑な顔をして頷いた。 「ヴィクトールの話では、B級ではあるものの大型種と中型種が蠢いているそうだ」     
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