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「あ、愛佳ー。そろそろ幼稚園行くよー」
「んー!」
気がつくと愛佳を幼稚園に送り出す時間になってた。
愛佳の幼稚園カバンの中身を確認しながら、咄嗟に今日はプールの日だったことを思い出す。
「愛佳ー!プールカバン要るよー!」
「はあーい」と愛佳にとっては大きいプールカバンを持ちながら一緒に玄関へ向かう。
忘れ物はない、かな。
あ、そうだ。挨拶してない。
「愛佳ー!パパに行ってきます言った~?」
颯爽と玄関へ向かう愛佳を止めてリビングへ連れ戻してテーブルにある和の写真の前に立たせた。
「ぱぱ!まなか、いってきます!」
「和、行ってきます」
こうして和が居ない世界に今日も飛び出していく。
和。
もうすぐ貴方が居なくなって一年も経つのに私、全然泣き虫なの治ってません。
和の事、思い出す度に泣いてしまうんだよ。
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