場面7

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香月「・・・確かに・・・。」 畑本「・・・ヤマカワは何を開発したんだっけ?」 香月「だから、出生前知能診断・・・」 畑本「・・・もし、猫山議員がヤマカワと手を組んでいたとしたら・・・」 香月「・・・・・」 畑本「より知能の高い子どもを手に入れた可能性があるよね」 香月「・・・・ありえないでしょ。だって、猫山議員の出産は5年前・・・その時は既に出生前知能診断は禁止されていたはずよ」 畑本「良く知ってるね」 香月「・・・・・」 畑本「で、話は戻るんだけど。あの依頼者・・・坂井さん?の話。詳しく調べさせてもらったの」 香月「勝手に何してんのよ!」 畑本「そしたらさー。一杯出てきたんだよ。同じような話が」 香月「・・・同じような話・・・?」 畑本「ここ5年で坂井さんと同じように、子どもが自分の子どもでは無いと訴える親が急増してる。しかも、その全てが病院と示談になってる」 香月「・・・・・・」 畑本「その病院こそが、あの南総合病院だよ」 香月「・・・どういうこと?示談ということは病院側が金を払ったってことよね。」 畑本「口止め料じゃない。示談金が、はした金になるくらいの巨大ビジネスってことよ」 香月「・・・ビジネス・・・?」 畑本「一種の、人身売買」 香月「・・・はあ?そんなん、バレずに出来るわけない」 畑本「ヤマカワの顧客が全部、政治家だったら?」 香月「・・・・・」 畑本「・・・お金は一杯あるだろうし、バレずにやるのも簡単だと思うけど」 香月「・・・だって、人身売買って・・・。政治家の子どもはどうなるのよ。あと、売られた子どもの親は・・・・あれ・・・?」 畑本「分かってきた?もちろん病院もグルなんだろうね。その全てが繋がって、他人の子疑惑が浮上する議員と、子ども取り違えを訴える親が出てくるわけよ」 香月「・・・・・政治家の子どもと、取り換えられた・・・?」 照明変化。ヤマカワ出てくる。
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