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場面3(場面2からの続きで)
畑本がカッコつけた感じでセリフを叫びながら出てくる。
畑本「話は、聞かせてもらった!」
香月「・・・・」
香月は完全に無視。
畑本「・・・あれ? 話は、聞かせてもらった!」
香月「・・・・・」
畑本「話は、聞かせて・・」
三回目を言いかけるとさすがに香月が突っ込む。
香月「どうせやるなら空でも飛んで来ればいいのに(棒読み)」
畑本「・・・空?・・・ねえそれなんかと間違えてない?」
香月「あと盗み聞きは犯罪です(棒読み)」
畑本「(香月に被せて)ねえ、なんかと間違えてない?」
香月「(無視して)あと、いつもどこに潜んでるの(棒読み)」
畑本「(また被せて)ねえ間違えてない?」
香月「(畑本に被せて)ああもう!しつこいな!」
畑本「(満足げに)やっとあたしの話聞いてくれた」
香月「・・・しまった。また嵌められた!三流記者のくせにうるさいのよ!」
畑本「あ。侮辱だ。名誉棄損だ。訴えてやる!」
香月「・・・もう勝手にして。」
畑本「はああ。もうここは私の場所になってるんだし、いいでしょ?」
香月「そんなこと許した覚え無いんだけど!自分で事務所借りなさい」
畑本「そんな金無いもーん。さっきの依頼者の話。本当だったら相当いい記事になりそうだね。早めに決着付けてよ」
香月「決着ついても絶対あんたには売らない」
畑本「クズな旦那に愛想つかされた女が復讐に」
香月「誰もそんなこと言ってない!」
畑本「ルービックキューブも取り上げられて、依頼解決が良い暇つぶしになると」
香月「人を暇人扱いするな。ていうか聞いてた?絶対売らないから!」
畑本「またまた。本当にケチだよねー」
香月「またどうでもいい記事書いてるんでしょ?」
畑本「何をおっしゃる。今回はほんとに自信作だから。期待しててよ」
香月「そう言って何回カス記事書いてきたのよ。」
畑本「し、失礼だな!カス記事なんて書いたことないよ・・・(思い当る)」
香月「(畑本に被せて)とにかく、もうあんたの尻拭いするのやだからね」
畑本「今度はほんとに自信あり!なんたって政治家スキャンダルだよ!」
香月「わー(棒読み)、すごーい」
畑本「とにかく、私はこのネタで一旗揚げるから。さっきの依頼、解決したら絶対私に書かせてよー、絶対だよー」
畑本は事務所を出ていく。
香月「・・・はあ」
暗転 香月は座ったまま坂井がスタンバイ。
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