歩道橋の上で

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けたたましい目覚ましの音で、現実に意識を呼び戻される。 「うるさ...」 手探りで目覚ましを探し当て止める。 僕の仕事の相方である佐倉柊(さくらしゅう)が誕生日プレゼントにくれた目覚まし時計は、破壊力が凄まじかった。 「いくら何でも爆音すぎる」 部屋は防音とはいえ、僕の耳に甚大な被害が及ぼされているのは間違いない。 お陰で寝起きが悪かった僕も二度寝することなく起きれるようになったのではあるが...。 正午を少し過ぎているせいか太陽も高く昇っているようだ。 カーテンの隙間から柔らかい光がうっすらと射していた。 軽く伸びをすると首をコキコキと鳴らし、起き上がる。 窓際までゆっくりと歩き進めると、いつも通りカーテンを開けた。 「あ...」 そこには夢で見た彼女がいた。 いつもと様子が違うような気がして、眼鏡をかけて改めて彼女を見ると少し屈んでいるように見える。 「なんかあったのかな...」
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