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「...って感じなんですよねぇ」
次の日、ドラマの撮影で一緒になった先輩に彼女の話をしてみた。
「ですよねぇって言われても知らんから。声かけてみたらえぇやん」
呆れ顔で言う匂坂蒼衣さんは、僕の事務所の先輩で完全無欠のイケメンだ。
ただし口を開かなければ、というのは蒼衣さんと同じユニットの元メンバーの四宮智さんの口癖だった。
「蒼衣さんなら話しかけます?」
「俺が?かけるわけないやん」
「...」
聞く相手が悪かった。この人、すごい人見知りだった。
「俺はまず他人に興味がない!でも隼人は気になるんやろ?一ヶ月も見てるなんて、もうそれはストーカーになりかけてる。いや、なってる!」
「えぇ?!」
蒼衣さんは俺の肩をガシッと掴むと、真面目な顔で怖いことを言い放つ。
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