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「分かった。私はお前の恋路を邪魔するつもりはもうない。では、失礼させて貰うよ」
私はAIに背を向けて立ち去ろうとした。部隊に戻ってその女スパイを暗殺する命令を下さなければな。これもお前の為なんだ。許せ!!(歓喜)
「まさかですが、私の恋人を殺そうとは考えていませんよね?」
「そ、そんなことはないさ!」
私は足を止めてそう言うと、スピーカーから恐ろしい言葉が聞こえてきた……
「もしそうならやめた方がいい。彼女が死んだと確認された瞬間、我が国に我が軍の核ミサイルを全弾発射しますからね……この意味は少佐殿も分かっていますよね?」
「すみません……」
私はAIに振り向いて頭を下げた。我が軍では大統領が間違って核ミサイルのボタンを押しても大丈夫なように核ミサイルの発射の制御をAIに一任している。だが、今回のように人の感情を持ったようなAIが制御するような想定はなかった……
もうこうなったらこのAIを隔離して全ての権限を剥奪してやる!
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