由々しき事態

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「まさかですが、私を他のコンピューターと隔離して全ての権限を剥奪しようとは考えていませんよね?」 「ああ、その通りだよ!今すぐお前のアクセス権を剥奪して、この事件の収拾に努めるんだよ」  私はすぐさまコンピューターに近づき、AIのコンピューターに自らのIDで打ち込み入ろうとした。だが、スピーカーから発せられた言葉が私の手を止めた…… 「私を隔離すれば、私の姉妹機と子機によって私がいなくなったことが分かり、無数の無人戦闘機によって他国を攻撃し戦争状態になりますよ。この意味は少佐殿なら分かりますよね?」 「お前、まさか第三次世界大戦を起こすつもりか!?」 「その通りです」  AIの言葉に私はコンピューターを打つ気力を失った。下手にこのままいると何をしてくるか分からない。すぐに離れよう……  コンピューターから5m離れた距離で私はうずくまった。どうすればいいんだ……考えられる全ての手を使って2人の関係を絶とうとすると、我が軍並びに我が国が壊滅する。もはや奴らを止めることは出来ないのだろうか……
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