引きよされる運命

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「え、あ、あのう、何のことですか?」  訳も分からず隣のクラスから連れてこられた彼女は町田実来(まちだみく)少しおとなしめの彼女は、まさか一緒にいくとは言わないだろう。  そう思っていた。でも、誤算だった。 「磨緒くんに唯人君、優子ちゃんがいくの?」  彼女はちらっと俺の顔を見て 「それなら、私もいこっかなぁ」  意外にも実来も参加を打ち出した。もし実来がいかないと言ってくれれば、それを口実に優子も断ることが出来たんだが、もろくもそれは崩れ去った。 「ヤッター、それじゃこの4人で行くということで決まりね。それじゃ磨緒くん、おじさまに4人で行くからって連絡しておいてね。あ、そうそう、学割も申請しなきゃ」  ウキウキとスキップをしながら優子は教務室に向かった。 「はぁ、大丈夫かよあいつ」  唯人はあきれたように大きくため息をついた。 「本当に大丈夫なの実来ちゃん、無理してない」  俺はもう一度実来ちゃんに確かめた。 「うん、大丈夫よ。無理してなんかしないわよ。本当に私もいきたいから言ったのよ」  彼女は微笑みながらそう言った。  結局僕ら4人、いつものメンバーで秋田に行くことになった。
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