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「何って、女の子はいろいろもの入りなのよ。それにみんなの分の「旅のお供セット」も持ってきたんだから・・・・」
「旅のお供セット???なんだそれ」
彼女は新幹線の中でみんなで食べられるように、スナック菓子やおつまみをごっそり持ってきていた。ビールとタバコがひそかに忍んでいることは暗黙の了解ということで・・・・
「そうそう、出がけに兄貴がさぁ旅に出るんだったら、これも女の子のたしなみだぞって渡してくれたんだけど。これ何なの?みんなで風船でもしろっていうの?」
不思議そうな顔をして優子は、肩掛けのバックから小箱を取り出した。
「楽しい人生を踏み出そう・・・0.01mm6個入り」
「あっ」実来が思わず声を漏らし
「ば、ばか、お前それ」
唯人が慌てて取り上げようとした。
優子はそれをひょいとかわした。
「だから、何なのよ これ!」
実来が優子の耳に口を当てごにょごにょと小声で話し出した。
優子はそれを聞きながら次第に顔を赤らめていった。
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