第1章 キャンプに連れてって

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小さい頃は、晴馬に女として見てほしくてどうしようもなくなって抱き着いたこともあった。 あの頃から見た大人の愛情表現はもっと美しい気がしていた・・・。 でも、実際は美しくない・・・。 娯楽として性を売っているぐらいだから、大人になった時に自分が常にそう言う対照として見られることが怖くて、私は晴馬と再会するまではあまり男の人と目を合わせることも出来なかった。 それに、晴馬が戻ってくるなんて当時は知らなかったから、私は小説やドラマでみるイケメンとおとぎ話のような可愛らしい逢瀬を夢見てばかりいた。 だから尚更、晴馬と初めてを迎えた時はドキドキして、少し怖くて、でも・・・期待の方が大きく膨らんでしまって・・・今じゃすっかり晴馬に溺れている。 「結局、私も晴馬に触れて欲しいって思ってるんだよね・・・」 そんなことをつぶやいた。 気を取り直してキャンプ場を検索してみた。
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