第1章 キャンプに連れてって

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普段、私のために札幌方面まで学校の送迎もイヤな顔せずにしてくれたり、風邪を引いたときも物凄い大事に看病してくれて、晴馬の優しさにはやられっぱなしだった。 だから、時にはこんな私でも晴馬のこと幸せな方向で驚かせてあげたいんだ。 運転する彼の横顔を見詰めるだけで、嬉しくてニヤニヤしてきちゃうけど・・・ 天気はまぁまぁの快晴。 内陸に入ると昼間の気温が高く感じると聞いていたけど、湖のほとりというだけあって割と涼しい風が吹いていた。 湖畔サイトはグリーンの芝生が敷き詰めらて、なだらかに傾斜していた。 これぐらいはしょうがないんだよ、って言いながら晴馬は大きな荷物を担ぎ上げて大股でどんどん運び出していく。 釣りをしたいからと言って、湖に近いところにテントを張るみたい。 トイレと炊事場まで少し離れても、夜のことを考えたらこっちの方が良い。 他に来ているキャンパーも広いスペースをとるためにわざと近い場所には設営しないみたい。
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