第2章 私を朝まで抱いていて

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晴馬は私のふたつの三つ編みを解いていく。 ゆるくくせのついたセミロングの髪が夜風でなびいた。 まだ少し湿っている髪からは、この日のために用意しておいたスペシャルシャンプーの香がする。 自分でも自分じゃないみたいな・・・気分が高まってきていた。 晴馬の長い指が髪を梳いてくれるのを見ているだけで、もうエッチな気分になってしまう。 私が喜んでちゃダメ・・・・・ 周囲を見渡すと、緩い坂の下に隠れているから他のキャンパーのテントも見えない。 誰も見てない・・・はず。 そして、上を見上げるとさっきまで覆っていたはずの雲が流されていて、満点の星空が広がっていた。 私は脱ぎ捨てた上着に隠しておいたアイテムを取り、それを頭に装着した。 「ええぇぇぇぇ・・・・・なに、それ。可愛い~!」 晴馬が女子高生みたいな口調で、ほめてくれた。 「猫耳、すっごく似合う!!」
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