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私は少し湖畔の方に歩いていって、晴馬の方に振り向いた。
晴馬が立ち上がって私のところに来ようとしたのを、手の合図で制止するとそこで止まってくれた。
「そこにいて」
「・・・うん」
手紙の封筒をあけて中の便せんを取り出す。
そっと開いていくと、前に作った四葉のクローバーのしおりが出てきた。
懐かしい文字を指先でなぞり、私はその手紙を読み上げ始めた。
* お兄ちゃんへ
* とつぜんいなくなったから、すごくさびしいです
晴馬は驚いたように身を乗り出した。
* 元気ですか?ごはんちゃんと食べていますか?夜は眠れていますか?
* 私はまぁまぁ元気です。ごはんも食べて、夜も眠れています。
* でも、お兄ちゃんがいてくれたころよりは元気がでません。
* 一年に一度でもいいから会いたいです。
* もしも、この先もずっと会えなくても、私はお兄ちゃんのことを好きでい続けると思います。
* またさびしくなったら、私の事を想い出すことがあったら、いつでも帰ってきてください。
* ずっと待ってます。
* かりん
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