旅の始まり

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って所まで思い出し、やっぱり死んだんじゃ?と思えて為らない。 だが、俺の手足は無事であり、多少土埃に汚れてるけど、怪我とかは‥‥吹き飛ばされた時の擦り傷はあるけど大丈夫みたいだ。 ってか、打ち身とかも有るみたいで動くと少し辛いかな。 まあ、動けない程では無いので痛みに耐えながら立ち上がり辺りを見回した。 視線が低かった所為か、見渡す限りと思ってた草原も、立ち上がるとそうでも無かった。 まあ、草原の先には森が延々と続いてるから、大した違いは無いかもな。 今居る所は高台なのか、小高い丘なのか、森を見下ろす様に見えている。 振り返ればまだ少し上り坂で、その先の地面は見えないから頂上だろうか。 痛む体を引きずる様にして登り頂上へと向かう。 そして、頂上の先に見えたのは、やはり森だったが、その先に森の木々の上に迄聳える高い壁で、壁の向こう側に所々に見える高い建物。 ヨーロッパの旧市街の様な街並みが想像されるが、日本にヨーロッパみたいな風景なんか有ったか? そりゃぁ‥‥ハウステンボスみたいなのは有るけど、あの高い壁は何キロ在るんだ?って位続いてるし、都市丸ごとってのは無理がある。 上手く働かない頭で一生懸命考えた結果導き出されたモノは二つ。 一つは、日本からヨーロッパに、あの爆発が原因で瞬間移動でもしてしまったか。 二つ目は、最近巷で流行ってる?携帯小説のファンタジーな異世界へと、時空の壁を飛び越えてしまったか。 転生も考えたが、生前のままの格好と身体に受けたダメージが残る事に、それは無いかと削除した。 だいたい、転生なら神様に会うイベントが無いのはおかしいからな。
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