君の口癖

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「えぇ。もちろん大丈夫です。...処置が終わりましたらご連絡致しますので。」 「ありがとうございます...。」 それから私は一旦家に戻って、彼女を迎える準備をした。 私は自分の布団を綺麗に掃除機が掛けてある居間の真ん中に置いた。 彼女を私の布団に寝かせたかった。 腰が悪い私が少しでも心地よく眠れるようにと、彼女はすこし広めの布団を用意してくれた。 布団を広げるとお日様のいい香りがした。 糊の効いたシーツを広げ、その上に洗いたての石鹸の香りに包まれたタオルケットを置いた。 彼女は今日も、きっとここへ帰ってきた私が気持ちよく過ごせるようにと掃除機を駆け、気持ちよく眠れるようにと布団を干し、シーツやタオルケットを洗ってくれたんだろう。 毎日そうしてくれていたのに、今初めてその事に感謝した私は何て大馬鹿者だろう...。 ふと、ダイニングに目を向けた。 ケータイが鳴っている。 「もしもし?」 電話の相手は先程の眼鏡の看護師さんだった。 妻の処置が終わったという。 「はい。ありがとうございます。これから迎えに参ります。 あ、ええ。私の車で行きます。」 電話を切って、もう一度居間を振り返る。 彼女を迎える準備は完璧だった。     
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