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第一話『スキル合成』
第一話『スキル合成』
「いきなり・・・大ピンチ・・・だな、これ」
と僕はつぶやいた。
そう、ここは、異世界。
たぶん。そして、僕が対峙しているのは、大きなクマのモンスター。
「そもそも、クマって大きいけどね。」
このクマは通常のクマよりもかなり大きい。
まあ、それだけなら、ちょっと大きいクマさんかな、って思うんだけど。
『氷爪 - アイスクロウ』
そう、どこからともなく声が聞こえてきた上に
クマさんに氷の爪が生える。
しかも、当然、爪は比喩で、そんな大きさではない。
氷の剣だ。
三本の氷の剣が、爪のような形状で僕に
襲いかかる。
なんとか、避ける。
「よけた・・・この帰宅部の僕が・・・」
そう、そんなのは、たまたまだ。
もう一撃くらったら、間違いなく死ぬ。
転生した瞬間に死。
転生死。だ。
そんな単語があるのかは知らないけれども。
「僕にスキルはないわけ??」
と誰ともなく文句を言ってみる。
<<あなたのスキル>>
すっと、表示?される。
表示とは違うな、なんとなく頭に入ってくる。
天の声かこれは。
<<『風弾 - ウインドショット』>>
すっ、とさらに表示される。
表示と言ったものの、他の人には見えていない気がする。
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