第一話『スキル合成』

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起こしてくれなかったら、一日中寝ていた可能性もある。 「できればもっと優しく起こして欲しかったけど!」 と僕は笑った。 まるで、ほんとの幼なじみみたいだ。 僕の人生にこんなイベントが起きるとは・・・。 「もう、みんな来てるわよ!」 とニコは言う。 そして、もう朝食も作ってしまったらしい、手伝いたかったのだけど。 と思いながら簡単な身支度をして、教室に向かった。 すでに皆は座っていて、料理も並んでいた。 「朝は、簡単なものだけど、食べて!」 とヒカルが言う。 皆でいただきますをして、食事を始めた。 「さて、タカシくんはどんな修行をしたい?」 とヒカルがメガネをクッと上げて聞いた。 彼女はこのチームの頭脳的な存在で、トレーニングの内容を考えたりもするのだろう。 「うーん、なんだろう。そもそも、自分がどんな戦い方が向いてるのかを知る所からなのかな?と、思う」 とヒカルに言った。 「なるほど、それもそうね」 とヒカルが右手をあごに当てて頷いている。 「みんなは、それぞれの特徴を活かした戦い方をしていると思うんだよね。リオンは高速移動と体を器用に動かすこと。ニコは剣術。ヒカルは手先の器用さを活かした投げ。」 「うんうん、そうなんだよね?。流石タカシくん、わかってるね?」     
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