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「おいおい、お前さんよ。誰だか知らねえが、こっちは男4人だぞ!人数で不利だと思わねえのか!?」
赤毛の男をよそに、長身の男は素通りすると、エレキギターを出していたロン毛の男の前に立った。
「な、なんだよっ!やろうってのか!?」
ロン毛の男は慌てて立ち上がると、動揺しながらも身構えた。
しかし、長身の男が興味を示したのは、エレキギターの方だった。
「Ibanez(アイバニーズ)のストラトキャスターか。トレモロロック式でチューニングが狂いにくい反面、弦が切れた時の調整は面倒。ネックはフェンダーに比べて細く、スライドしやすい。早弾きにはもってこいのギターだな」
男はそう言うとエレキギターを担いで、アンプの電源を入れた。
「おい!勝手に触んじゃねぇ!!」
ロン毛の男が手を出そうとした時、赤毛の男がそれを制した。
「お前、ギター弾けんのかよ!?面白い、やってみろや!!」
皆が注目する中、音無源氏(おとなし げんじ)は、一呼吸おくとエレキギターを弾き始めた!!
源氏は素早く左手の指を動かすと、ピックを持った右手を軽やかに刻んだ。そのオルタナイトピッキングで、躍動感ある音色を
叩き出す!!
それから左手を12フレットからハイポジションへ流れる様に移すと、弦を持ち上げチョーキングビブラートとピッキングハーモニクスと言う超難易度のテクニックで高音を響かせた!!
それはまるで馬の悲鳴!!
生き物の咆哮!!
圧倒的叫び!!!
周囲にいる誰もが、源氏の演奏に魅了されていた。
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