欲望と音の調べ

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思わず私達は声をあげた。 「福山雅治!!?」 「似ている・・・。かなりのイケメン」 私と雲海様のやり取りに、黒猫のハナも入る。 「この教祖じゃ、女性信者も増える訳ニャ」 そして皆が頷く。 「おやっ!?入会無料と書いてありますな。相談も無料と」 私はその下の小さなカッコ書きに気付いた。 「雲海様、下に小さく何か書いてありますよ。"(内、納金有り)"・・・」 私の読み上げた文章に、皆が怪訝な表情を浮かべた。 「これって結局は、お金を納めなさいって事じゃないの?」 「まあ、そう言う事になりますかね・・・」 音々の意見に納得する雲海様。 「やはり詳しい事は、現場に行ってみないと分かりませぬな!!天海殿!!」 「左様で・・・」 雲海様の振りに、私は嫌な予感がした。 「天海殿!三光真教に入会して探りを入れて下され!!阿闍梨に言われた以上、真相究明するのが我らの使命!!」 「・・・雲海様は?」 「私は法要や法事などお寺の仕事がある以上、離れる訳には行きませぬ!」 当然とばかりに雲海様は腕を組んで、すました素振りを見せた。 「嫌ですよ!!学校もあるし、私一人で入会するなんて!!」 そこへ隣にいた音々が、手を挙げた。 「私も天海と一緒に入会するのなら、良かろう?どうだ?」 それを聞いて、慌てて雲海様は音々を制した。
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