てて

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大学進学を機に僕は一人暮らしを始めた。 遣りたい事が代わって、家から放れた土地でたった一人、不安は殆ど無く期待と好奇心が強かった事を思い出す。 新しい場所で新しい友人を迎え、新しい生活を始める。 ただ楽しかったとしか思い出せないよ。 気付けば付き合っていた彼女との関係は自然と終わってしまっていたんだ。 そんな時、偶然君と再会した。 「……あの、和田……君?」 「……はい?」 アパート近くのよく行くコンビニで、夕食の弁当を買ったんだ。 不安気に震える小声でカウンターの内側から掛けられた声に僕は怪訝な顔を返した。 「あの、私、か、加枝!小学校が同じだったよね?」 反応された事が嬉しかったのか、君は笑顔となり名前を名乗ってくれた。 ネームプレートに目を向けた事に気付いた君は慌ててプレートを隠し、焦った素振りを見せ、先日からバイトに来はじめたのだと笑った。 その後も何度か店に行くと何回かに1度は君と会えた。 その度に会話数は増え、互いの情況を知り、店員と客としてでなく会うようになった。
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