てて

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君は親の離婚で引っ越しを余儀無くされ、専門学校進学を機に一人暮らしを始めたのだと気さくに話した。 だから昔とは名字が違っているのだと、どこか悲しげに顔を伏せた。 互いの友人を交えて何人かではしゃいで遊んだ。 少しずつ、君が僕以外の男と仲良く笑い会う姿に不快を感じるようになった。 僕の親友とも呼べる奴の事を、君の口から゛いい人゛などと聞かされた時には不機嫌を露に口論となりかけるほどだ。 確かに良い奴で今でも付き合いはあるけれど、その時に気付いたよ……僕は君に惹かれているんだと。 けれどその想いは君も同じじゃないだろうかと、君を見ている内に気が付いた。 男女数人で遊んでいても、君は僕の隣にいた。 仲間内の誰かが間に立っていても、気が付くと僕の隣にはいつも君がいた。 よく視線が絡んだり、その度に慌てて笑顔を作り誤魔化すように訳の判らない会話をした気がする。 自然と僕と君とは触れられる位置にいつも居たんだ。 君の居ない時間が惜しくて、君に触れたくて告白する決心をした。 確信していた訳じゃないけど、君も同じ気持ちで居てくれているんじゃないかって……思っていたから、君が笑顔で応えてくれた時は安堵したよ。
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