第3章  謎の美少年 ”吉賀” .

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「おいおい、また会ったな。俺ら、よっぽど縁がよな」 不良の1人が、吉賀の首に腕を絡めて言ってきた。 「また、貴様らか。ひつこいね」 「おおつ、今日は、えらい強気だな。昨日の白馬の王子様はどうした? 1人で大丈夫か?」 「いい加減に消えろよ。僕は暇じゃないんだ」 「なに~暇じゃない。そんなに忙しいなら、早く出す物出して、くれればいいんだよ」 「あいにく、捨てる金はないね」 「痛い目に遭わないとわかんないようだな」 仲間の一人が吉賀に殴りかかったが、 吉賀は手のひらで相手の拳を掴み、ぐっと握りしめた 「いて~」 拳を握られた少年は痛がった。 「離せ、離せ、こいつ?」 今度は、ボス閣の少年が殴りかかった。 「こいつ、ふざけやがって」 吉賀は捕まえていた少年を振り飛ばし振り飛ばされた少年は、自転車置き場の自転車に突っ込んだ。そして、ボス閣の少年のパンチをかわし、代わりに、吉賀のラリアートが、ボス閣の少年の腹に命中した。 「う、う、う」 ボス閣の少年は、その場に倒れこんだ。 吉賀は、腹を抱えてうずくまる少年をにらみ、 「もう二度と、僕の前に姿を見せるな。次、会った時は、容赦しない」 吉賀はそう言って去っていった。
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