第4章  授業開始 .

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第4章  授業開始 .

工業高校のカリキュラムは普通科高校と違い、授業の半数は専門教科になっている。 そのうち、いくつかは実習を伴うことがあり、実習の時は4人での1つグループに分かれて行う。 グループの分け方は出席簿順となり、このクラスでは男子最後の吉賀が女子3人のグループに入ることとなった。 「いいなぁ吉賀は」 男子の皆が、うらやましがって言った。 実習室に入り、始業ベルが鳴るのを待っていると、吉賀の所に小村がやってきて、美優を見ながら言った。 「吉賀、こいつが何かしたら、俺に言いなよ。摂関してやるから」 「ちょっと小村君、何言うのよ。私は何もしないわよ。されるのは、私の方。早く、席に戻ってよ」 「はいはい」 小村は、自分のグループの席に戻った。 「実習って、ワクワクするわね」 「講義だと睡くなるから、助かるわ」
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