22人が本棚に入れています
本棚に追加
第4章 授業開始 .
工業高校のカリキュラムは普通科高校と違い、授業の半数は専門教科になっている。
そのうち、いくつかは実習を伴うことがあり、実習の時は4人での1つグループに分かれて行う。
グループの分け方は出席簿順となり、このクラスでは男子最後の吉賀が女子3人のグループに入ることとなった。
「いいなぁ吉賀は」
男子の皆が、うらやましがって言った。
実習室に入り、始業ベルが鳴るのを待っていると、吉賀の所に小村がやってきて、美優を見ながら言った。
「吉賀、こいつが何かしたら、俺に言いなよ。摂関してやるから」
「ちょっと小村君、何言うのよ。私は何もしないわよ。されるのは、私の方。早く、席に戻ってよ」
「はいはい」
小村は、自分のグループの席に戻った。
「実習って、ワクワクするわね」
「講義だと睡くなるから、助かるわ」
最初のコメントを投稿しよう!