第4章  授業開始 .

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「ねぇねぇ、知ってる? 体育教師の土呂(とろ)ってホモらしいわよ」 「え? まじ? キモッ!」 「ホモって、男が好きってこと?」 「そうそう、それも、よりによって、若い男子」 「えぇ~サイアクゥ」 「それって、マジやばいじゃん」 「うちの男子の体操服 知ってる?」 「まだ、見たことないわ」 「白のランニングシャツに白のランニングパンツ」 「え? ランニングシャツ?」 「よく、マラソン選手が着ている服よ」 「あぁ、それだったら、学校でみたことあるわ。陸上部の人だと思ってたけど」  「うちの陸上部のユニフォームは、紫だからね」 「でも、なんで、ランニングシャツとパンツじゃダメなの?」 「うーん、美優、今日、ちゃんと見ておきなよ」 「で、それを体操服に指定したのが、土呂ってわけ」 「わぁヤダ」 「ても、そんな奴が、よく体育教師やってられるわね」 「何言ってるの。だから学校も安心できるんじゃない」 「ヘっ? なんで?」 「女好きのエロ教師が、女子生徒をやらしい目つきで見てたらどうなる?」 「そりゃ、クレームの嵐だわね」 「でも、男好きの男教師が、男子生徒を舐め回すように見ていたら?」 「なるほど。私たちは安心ってわけね」 「そういうこと」
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