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それが彼女の本音だったとして、そう簡単に心変わりが出来たとしたら。
「それは好きとは言えないだろう」
君のことを想い続ける努力。そんな努力は不必要だ。
何故なら俺は、もう、どうしようもなく。もう、どうしようもなく。
「言葉にしなくたって分かるだろう?」
そんな言い方をそう言えば嫌っていたと、今になって思い出す。
今更になって、思い出す。
届けたい言葉は無数にあって、かえって何を言えばいいか分からなくなるから。
「だから無口を気取ってたんだけど」
さよならの代わりの言葉を探してみる。
でもどうしたって一方的になって。
それなら思い切り突き飛ばしてやろうって。
バレてるんだろうな。強がってるってことはさ。お見通しなんだろうな。
「振られたよ? だからどうした」
涙目じゃ格好つかないから、だからお願い。側にいて。
女々しいのはいつも男だ。
「だからどうした」
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