僕がヒーローになったお話し

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僕がヒーローになったお話し

老猫と 映画で涼む 夏の夜… スタローン様は僕のヒーローです。 部屋の壁は彼のポスターでいっぱい。 『ロッキー』と『ランボー』は大好きです。 どんなに殴られても必ず立ち上がるロッキー。 友達を決して見捨てず、地獄の戦地から救うランボー。 そんな大人になりたいです。 でも僕は弱虫… 僕の友達は1人だけです。 小学生のときから親友の正志君。 でも彼はいつもイジメられてます。 助けてあげたいけど… イジメてるのは大きくて強い子たち。 僕は鈍臭いから絶対無理。 それが本当の僕なんです… ある日また正志君がいじめっ子たちに殴られてました。 その酷い光景を、僕は助けたいと思い影から見てましたが心臓はドキドキし足が震えました。 でも僕は精一杯の勇気を振り絞って何とか前に出たのです。 何しに来たんだ。コイツを助けに来たのか。お前が… 彼らのリーダーは大笑いして僕に言いました。 お前があることをしたらコイツを許してやるよ… 僕は小さい声で尋ねました。 何するの… お前がコイツを殴れば許してやる… 震えながら正志君を殴りました。 彼らがいいと言うまで… その日の晩、小学生のとき保護したミケを抱きしめ、自分の部屋で一人泣きました。     
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