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子どもたちがいる生活
実際に二人のこどもができて、分かることがいっぱいあった。
夜泣き、突然の発熱、吐いたりと全てが心配だった。
でも、お座りができたときは本当に感動した。
みるみるうちに賢くなっていくのをみて、こうして人となっていくんだな
とヘンナ感傷にひたった。
天気がいいときなのど、ベビーカーで公園などを散歩すると通るとみなが注目して
くれた。
「みて、ふたごのあかちゃんよ、男の子と女の子かしら」といいあうのを聞くと
不思議と自分が褒めらているようで嬉しかった。
特に公共機関など乗ると、おばあちゃんが「可愛いね、本当に可愛いね」と復唱しているのを聞くと
あまり人に褒められた記憶がないスグルは無性に誇らしげになったものだ。
アカタンタンポンにいくと、店員はマモルと愛が男の子用と女の子用を大量に買い込んでいたのを覚えてくれていた。
ふた子用のベビーカーに乗せて、いろいろみて、搾乳器のところでとまり
「どれがいいかしらね」と呟きながら買うものを物色していた。
横にもきれいな奥さんが同じように搾乳器をさがしていた。
「搾乳器、名前自体もなんだかいやらしいじゃないか」
「こいつがこの奥さんの神聖なふたつのピンク色のお星さまに」なんてことを妄想しはじめて、スグルはひとりで興奮した。
そのとき、スグルのたるんだ表情をみて、有里が「また、馬鹿なことかんがえているでしょう。本当に馬鹿なうちの旦那」と少し怒った感じだった。
有里が、他にものを一人でみにいくというので、
アカタンタンポンにある遊具施設で三人で遊んでいると、
おじいさんが話しかけてきた。
「ふたごかい」
スグルが「はい」と答えた。
おじいさんは続けて、
「今は大変かもしれないけど、子どもなんて、すぐに大きくなって親から独立するからよ」といった。
「きみは、今、第二の青春を経験しているんだ」とマモルにいった。
第二の青春か、スグルの青春時代は「第一の青春」と呼べるものがあったろうか
自問自答した。
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