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「おいおい、まだ続きがあるのか」ともっと注意深く聞いていると、
昔は、「ここじゃないところにすんでいたでしょう」と前に住んでいたマンションのことをしゃべり始めた。
「おい、その話って体外受精する前の話じゃないか」
「僕ね、空をとんでいたの」
「そしたら、なんとなく、パパとママのところがいいかなと思って降りてきたんだ」
と口もうまくしゃれないのにそんなことをいった。
「子どもは親を選べないという話はよくきくけど」
「子供が親を選んでくるという話も少数だが聞いた事があるぞ」
不思議な話だ。有里も目をパチクリさせながら驚きながら静かに聞いていた。
その不思議な話を言葉がもう少し、話せるようになったとき、
尋ねたが、「知らない」と言われた。
二人とも「賢者の遺伝子」の影響なのだろうか住んでいる地域の児童館に週数回通って
絵本の読み聞かせを保育士の先生に読んでもらった後、
二人が暗唱していた。
担任でまだ20歳のかな子先生は、たいへん驚いて、
「凄い、凄い」と叫んでいた。
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