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「で、こういう場合の対処はどういう風にすればいいんでしょうか?」
「そりゃ、たまには故障もするだろ。お前もこれからウチで働くんならさ、これくらいのことは慣れてもらわなきゃ」
「あの、先輩? 対処方法について教えていただきたいんですけど……」
「そりゃ、たまには故障もするだろ。お前もこれからウチで働くんならさ、これくらいのことは慣れてもらわなきゃ」
「……先輩、まさか」
「そりゃ、たまには故、たまに、た、たたたたたたたたたたたた……」
「先輩、これって……」
「ああ、故障だな」
「いや、そんな軽々しく言われても……そんなことあるんですか?」
「そりゃ、たまには故障もするだろ。お前もこれからウチで働くんならさ、これくらいのことは慣れてもらわなきゃ」
「はぁ……」
――――――――――――――――
店内の時計が22時半を回った頃のことだった。その日の仕事はいつになく暇で、実はこのコンビニが何かの手違いで時空転移してしまって、誰もいない異世界を漂っているのではないかと思えるくらいだった。だから品出しをしている最中に、入店を知らせるチャイムがなったときには、どんな異形の者が入り込んできたのかと思って、飛び上がりそうになってしまった……
〈おわり〉
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