正義と狂気

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正義と狂気

たとえ世界は滅ぶとも正義はとげよ …フェルディナンド一世 英雄に憧れて自衛隊に入りました。 子供の頃は戦隊ものが大好きで今でも正義のヒーローに憧れてます。 その手の映画を深夜まで観て朝礼に遅刻したこともあるぐらいです。 でも職務には誇りを持ってます。 国民のため戦う覚悟も当然あります。 でも訓練中にふと考えてしまうこともあるのです。 命を奪うことで命を救うのか 敵が女子供でも俺は射殺できるのか… 仕事のストレスが溜まり気が狂いそうになることもあります。 夏期休暇をとり、また一人で森林浴に出掛けました。 そこはある田舎の奥深い処にある渓谷で、涼しくて綺麗な清流に、夏休みの時季は親子連れが大勢訪れます。 乗り継ぎのため、ある工事中の古びた無人駅で次の電車を待っていたときのことです。 プラットホームには私と小学生くらいの女の子と母親らしき女性の三人だけでした。 暑い陽射しの中、親子は幸せそうにお喋りしていました。 その光景に疲れた心が癒されました… そろそろ電車の到着かな 夏休みだし親子連れで満員だろうな…     
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