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「いいね。」
「いいでしょ?」
幸せそうにお腹をさすりながら恵子は微笑んだ。
「なあ、安定期に入ったし、どこか旅行に行こうか。ほら、俺たち、結婚式、してないだろ?せめて旅行くらいしないとな。」
「本当?嬉しい!」
「ああ。海外はちょっと厳しいから、沖縄なんてどうだ?」
「大丈夫なの?」
「お金のことなら心配するな。ボーナス少し出たからな。」
「うわあ、楽しみ。」
「うん、ついでに、結婚式も沖縄で挙げよう。」
「えっ、本当?」
「うん、二人だけの結婚式だけど、いいか?」
恵子は涙ぐみながらうなずいた。
「ウエディングドレス、着れるかな。」
恵子はお腹が気になるようだ。
「大丈夫だよ。恵子は元々がスレンダーだからな。たぶんお腹が出てても少し大きいサイズのドレスで行けるよ。」
「夢みたいだわ。先に子供ができて、できちゃった婚だったからウエディングドレスなんて諦めてたの。」
「きっと綺麗だよ。」
「ありがとう、隆さん。」
一か月後、隆と恵子は沖縄へと旅立った。海辺の教会で結婚式を挙げた。恵子は純白のウエディングドレスを纏い、幸せの絶頂であった。
「隆さん、私、幸せよ。ありがとう。私の旦那様で居てくれて。」
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