第2章

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『蒋司?いや、俺も話したことねぇな。あいつ俺ら3人と話してる間めっちゃ見てるような気がするんだけどよ~。てかあいつと話してる奴見た事ないよな?』 有益な情報は手に入らなかった。 僕に殺意を抱いてるならば蒋司がこっちを見ていてもおかしくない。 話してる奴がいないってのも昼休みの過ごし方を見てわかっていた。 昼休み、蒋司は1人で弁当を食べて食べ終わると本を読む。 その間誰も近寄ろうとしない。友達と呼べる奴がいないんだ。 田宮からの情報だけでは、動機の一片も見つからなかった。 前原が登校してきたのは3限目の途中だった。 二回目のときは"あたたかさ"を考えるのに必死で気づかなかったが、前原は朝いなかった。 遅刻理由:朝に炊飯器が壊れてしまったので家電屋に買いに行っていた... いや、学校終わってから買いに行けよ... 休み時間はこの話で盛り上がり、聞きそびれてしまった… 昼休み、昼飯を食べながら本題を切り出した。 『蒋司って話してるとこ見た事ないよな?』 『だよなだよなぁ!』と俺と同意見の田宮だったが前原は違った。 『蒋司君私と結構話すよ?通ってるが一緒で、クラスで話すのが恥ずかしいのかわかんないけど塾とだと向こうから話しかけてくるんだよ?』 意外な返答だった。 もう少し詳しく聞いてみた。 『蒋司って前原以外とも喋るの?』     
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