第8話 未来へ進む

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あれから、悠大に誘われて来た男子校にも慣れて半年が経った。 寮生活も悠大から聞いてた二人部屋で同室者が悠大だったから楽に過ごす事ができた。 友達もできたし、悠大もいたから辛いと思う事はなかったし、告白される事もあったけど…全部断っていた。 正直、違う人と付き合おうと思ってもできなかった。 九条は僕の事は好きではなかっただろうけど、僕は本当に大好きで愛していた。 手を繋ぐ事もキスをする事も、ましてやセックスすらできなかったとしても… 僕は九条に告白される前から愛していた。 でも、九条は兄さんを好きだったというのだから…僕は邪魔だっただけである。 だからってすぐに違う人を好きになるかなんて、僕はできない。 できるんだったら、別れた時に吹っ切れて告白されれば付き合っているだろう。 こんなに未練タラタラだと違う人と付き合ってもすぐに別れる。 そんな事はしたくないから僕は未練がましく付き合わずに思い続けるのだ。 相手からしたら"重い"と返されるだろうが、それでも好きで忘れられずにこちらの学園に来ても引きずっているのだ。
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