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そんな生活をしていると悠大とクラスの仲のいい奴らが僕を誘って街に出かけた。
カラオケに行って、歌いまくった。ストレス発散になった。
2時間ぐらい歌い続けて疲れたから、店を出て皆でゲームセンターに向かった。
UFOキャッチャーで可愛いぬいぐるみを見つけて、目をキラキラさせて見ていると…
『あの、すみません。』
朋希『はい?』
僕は声のした方向に振り向くとそこには九条がいた。
真守『北原…』
朋希『あっ、久しぶり。"九条くん"』
真守『っ……久しぶり』
朋希『九条くんは…桃也さんと来てるんだよね。これ好きだよって余計な事言ったね。邪魔しちゃ駄目だから、僕は…』
真守『なんで、桃也の事を"さん"付けするんだ。』
朋希『えっ、だってあの家族と縁を切ったから。喜んでくれたよ?昔から僕はいらなかったから。』
真守『……』
朋希『だから、もう関係がないの。血が繋がっていたとしても…あの家には邪魔者が消えたと思ってるよ。』
真守『桃也、寂しそうに毎日送ってたよ。本当に悲しんでいた。』
朋希『でも、九条くんが慰めたんでしょ?大丈夫だよ、僕が消えて3日もすれば家の中は明るくなるよ。』
真守『そんな事はない。』 朋希『あるんだよ!』
朋希『あいつらは僕を捨てたくて、昔から桃也ばかり可愛がられて、僕は無視されて生きてきた。だから、僕がどこで何をしてようと関係ないんだ。桃也がいる時は平等に可愛がり、離れれば無視をして僕の意見を聞かなくなった。だから、家では口を出さないっていう決まりになったんだよ。』
真守『それは家族も親戚も悪いかもしれないが、行く日だけは言ってやれよ。悲しむ奴は絶対にいるんだから…』
朋希『それも、そうだな。今度からはちゃんと言うからよ。大事な奴には』
真守『あのさ…』 悠大『朋?もう帰るぞ?』
朋希『あっ、悠大。うん、分かった。じゃあ、九条くんバイバイ』
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