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僕は昔から兄と比べられていた。兄は美形で僕は地味だ。
だから、親戚には「何故、桃也くんと朋希くんは違いすぎるのかしら?」「桃也くんは愛想が良くて、朋希くんは暗いのかしら?」といられ続けたせいか…僕は自分の気持ちを言うのを諦める事にした。
そんな僕が高校の入学式に出席した時、同級生である九条真守に一目惚れをした。
でも、兄と比べられると思い、九条とは挨拶しかしなかったが…
九条は僕と兄と比べる事なく、平等に接してくれるのが嬉しくて、余計に惚れてしまった。
そんなある日、九条から呼び出された。
九条とは少ししか話した事はないが、僕は九条の優しさを知っているから呼び出されても不振な思いにはならなかった。
僕は放課後、九条から呼び出された裏庭に来ていた。
朋希『裏庭って初めて来た、涼しいな。』
真守『北原、待たせたな。』
朋希『いや、大丈夫だよ。で、九条どうしたの?』
真守『えっと、あのさ、北原…俺と付き合ってくれ』
九条と二人で肩を並べて学校を出て、家まで送ってもらった。
この時は幸せすぎて
九条の気持ちも知らないし、何故、僕に近付いたのかも知らずにいた…
だって、こんなに九条が好きなんだから…
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