プロローグ

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「みゅっ…!!」 踵で蹴り上げたけど、効果が無かった。 むしろ、私が痛かった。 ガンと硬い岩を踵で蹴る感じがした。 思わず蹲って踵を押さえた。 「だ、大丈夫かっ?!」 慌てた変態美形不審者その1が私を抱き上げて膝に乗せると踵を覗き込み、赤くなっている踵を見ると私の踵に手を当てた。 ジンジンしていた踵がふわりと暖かくなり、痛みが引いていく。 「え………。」 驚きで変態美形不審者その1の見ると申し訳無さそうな顔をしていた。 私はそっとリビングのソファに降ろされた。 「我は安全のために身体強固の術をかけておる。 脛であろうと、我の弱みにはならぬのだ。すまぬ……。」 いや、ぶっちゃけそれより今の痛み消えた方が気になります。 痛いの痛いの飛んでけの無言バージョン? それとも魔法?魔法なの? そういえば、3人とも玄関から入ってきた気配なかったし、むしろレオンハートなんて物置から出てきた。 え、ずっといたとかじゃないよね? え、え、怖いやつ? なんて思いながらも、自分でも、自分の瞳が輝いているであろうことはよくわかった。 だって、魔法っぽいんだもの。
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