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醜い嫉妬だ。
誰よりも幸せになってほしい相手なのに……。
洗濯物を竿にかけながら、あのサンタコスチュームは結局一度でダメになってしまったなと思い返す。いろいろなもので汚してしまった後、一応洗濯を試みたのだ。けれど、遊びのために作られたオモチャのような衣装は、あっけなくくしゃくしゃの塊になって、二度と着ることはできなかった。
ふと、あんな格好をした遥を、蓮見は驚愕しながらも、それでもひどく喜んで抱いてくれたのを思い出す。
続いて、あの時見つけた『大人のコスチューム専門店Shiva』のサイトページが、脳裏によみがえってきた。
常識人の蓮見は躊躇いを見せていた。けれど、決して興味がないわけではないように遥には見えたのだが……。
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