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はい、と囁くように答えて、恥ずかしそうに睫毛を伏せる。それでいて、直後には誘うようにチラリと蓮見を見上げるのだ。
(ああ、もう無理!)
作業着とシャツを一気に脱ぎ捨て、三井の上に伸し掛かった。唇をむさぼりながら、布越しに胸の粒を抓み、脚の間の膨らみを強く揉み込む。
「あ、あ……」
ビクビクと跳ねる身体じゅうにキスをして、自身のズボンと下着を蹴り落とすと、骨がきしむぎりぎりまできつく抱きしめた。
「ん……」
重ねた唇から、苦しげな喘ぎが零れる。熱を擦り合わせて腰を揺らすと、吐息に甘い香が滲み始めた。
「あ、たかひこ……」
「遥、なんなのこれ……。めちゃくちゃエロい……」
何のサービス? と笑いながら、つるつるした布の背中を探り、ジッパーを下ろす。
このままの姿でしばらく楽しみたい気もしたが、それ以上に一刻も早く三井の中に入りたかった。そうなると、やはり衣装は邪魔である。
絡みつく布をずり下げ、白い胸や腹をあらわにしながら、「この服どうしたの?」と聞いてみた。三井はただ、恥ずかしそうに視線を逸らすだけだ。
あとでゆっくり聞けばいい、今はもう目の前のことしか考えられない。
黒い小さなコスチュームとともに、薄いストッキングを鹿のようにしなやかな足から抜き取る。
「ただ脱がすだけで、なんだかすごく卑猥な気分」
「崇彦……、こういうの嫌い?」
「そんなわけないでしょ」
好きだよ、と囁いて口づける。好きに決まっている。
「どんな遥も好きだ。時々、なんだか謎なところも……」
そう言って笑うと、三井もようやくかすかに微笑む。鼻の頭を小さく啄むと、安心したように長い睫毛を伏せた。
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