チョコレートは溶けてゆく

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これ以上嘘を重ねると身の危険を感じた私は 正直に話した。 かつて梟谷のマネージャーだったこと 梟谷は全国大会で敗退したこと マネージャーとして選手に声もかけれなかった、サポートできなかったこと マネージャーとして失格だったこと 私だけ部活から逃げたこと 自分が思ってることを正直に話した 驚くほどたくさん言葉がでてきた 話終えた私はなんだか気分が軽くなった気がした 黒尾さんは黙って聞いてくれた 話終えたら黒尾さんが口を開いた その言葉に私は愕然とした。 黒尾「それは、とってもしちゃいけないことだ。逃げた奴は最低だ。」 私「っ!」 やっぱり私はマネージャー失格です。 そんなことしってたけど。 私を必要としてくれる人は誰もいない 逃げた奴なんて必要としませんよね。 こんな世界、生きていて楽しいでしょうか? 私は決意した。 必要とされないならいなくなるよ。 皆のバレー、邪魔したくないから 黒尾さんもはっきりありがとう。 おかげですっきりした。 こんなに心が軽くてすっきりした日は あっただろうか。 私は黒尾さんに 礼を言うと、その場から立ち去った。 黒尾さんが最後に何かいいかけていた。 決して振り向いてはならない。 私は走った。たくさん。たくさん。走った。 あんなに走った日、あっただろうか。 顔は涙でぐしゃぐしゃだ。なんで?なんで? 私、泣いてるの。泣くことなんてないのに..さ。 無意識のうちにある場所についた。顔をあげた場所は誰もいない、広い学校の屋上だった。 私「あ、私の居場所っ。」
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