チョコレートは溶けてゆく

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黒尾said 俺は、バレーを眺めていた女の子に声をかけた。 はじめは注意しようと思っていたが、 気が変わった。 彼女のバレーを見る目は他のこと違った。 あいつに似てる。バレーが大好きで仕方ないけど もう疲れた様な目。 昔の研磨にそっくりだった。 あのころ俺達は先輩にいじめられていた 特に無愛想な研磨にはいじめがエスカレートした。 のちに研磨は部活に顔を出さなくなった。 でも、俺や、夜久、山本、福永、海。 皆知ってる。 お前はバレーが大好きで仕方ないこと バレー部に顔を出さなくても窓から覗いて いたこと。 研磨は部活をやめようとしていたが、 俺達で必死に説得した。 俺達がお前を守る、俺達がついてるから。 その日から研磨は部活にまた顔を出した。 先輩にいじめられたが、俺達がお前を守った。 やがて先生にもいじめがばれて先輩たちは 退学処分となった。 ひどい1年間だった。 真面目にバレーに打ち込めず、 年は過ぎていった。 俺達が3年生となり、やっと理想の バレー部が気づかれた。助け合い。 研磨は皆に好かれた。 これで俺たち音駒高校はチームの団結した。 その時のことを前、一度だけ 研磨に話したことがある。 冗談でいじったつもりだったけど 研磨は真面目な顔で言った。 研磨「あの日、クロ達が説得に来てくれなかったら俺さ、死のうって思ってた。」 俺は、言葉を失った。 もしあの日研磨に研磨を説得しなかったら... 俺が俺達がそばにいることで 救われる命はある。 俺が声をかけた華ちゃん?は あのときの研磨と同じ目だから声をかけた。 話を聞くと同じ類の話。 でも自分で招いたこと 黒尾「それはとってもしちゃいけないことだ。 逃げ奴は最低だ。」 でも、全部、一人で抱え込まないでほしい 華ちゃんは頑張った。だから、 黒尾「でmーーー華「ありがとうございますっ。」 俺がいいかけた言葉を遮って華ちゃんはは 去っていった。その姿はどこか悲しそうに見えた。 まって。 責める気じゃねえよ。別に。 お前の力になりたい 誰かに似てたから また、死のうと思ってたなんて もう誰にも言ってほしくない。 必要としてる人はいるぞ。 華ちゃんも研磨みたいに 死のうと思ってるか? 頼むからやめてくれ。 俺は顔をあげて愕然とした 華ちゃんは屋上にただ一人たっていた。 フェンスの外にいる ...っ!? やめろ、やめろ、本当には死ぬな!
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