チョコレートは溶けてゆく

2/5
前へ
/31ページ
次へ
え...。誰? 梟谷のスパイ!? んなわけないか。 あの荷物、バレー関係の人かな? チラリと体育館を覗くと赤いジャージの人が 挨拶していた。 あっ、合宿?今日、合宿だったんだね。 知らなかったーーーー。 ?「ねぇー、君さ、なにしてんの??」 トサカ頭の人がニヤニヤしながら聞いてくる。 あ、質問されてたんだ。 忘れてたわ。 私「いや、あのですね...。バ、バレーかっこいいくて好きだなーって思いましてですね。 選手達がひたすらに頑張る姿。大好きです。」 あ、やば。本音がでてしまった。 私、忘れられてないんだなー。 そりゃそうだよね。現実から逃げただけだから。 トサカ頭「ふーん。バレーのことよくわかってんじゃん。気に入った!お前のこと。名前は?」 へ?バレーのことよくわかってるの??私が? ない。それはないよ。 私「梟谷学園、3年4組宮崎華です。」 トサカ頭「華ちゃんね~。俺、音駒高校3年バレー部の主将。黒尾鉄郎。よろしくぅー。」 やっぱりバレー部関係の人だ。 しかも、 あの古郷音駒高校の人!? 凄い...。しなやかでどんなプレーも 繋ぐ。地道に点をとる。 私の好きなプレーだ。 ボールさえ落とさなければ 反撃のチャンスはある。 ど、どうしよう。ものすごくプレーを見てみたいつ!! でも、バレーのことから離れるって。 梟谷の人、どんな反応するんだろう。 ...。この気持ちは圧し殺そう でも、くろねこには 通じないみたい。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加