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子供のように泣きじゃくる私を、伯母は優しく慰め、家には一応連絡するが、気持ちが落ち着くまで、ここにいていいと言ってくれた。
伯母夫婦には子供がいない。けれど決して裕福なわけではない。食いぶちがかさめば、それだけ家計に負担が掛かる。
家計の足しになる仕事を何も出来ない私は、せめてもの恩返しに家事を率先して手伝った。
伯母の家に身を寄せてしばらく経った頃、伯母が縁談を持ちかけてきた。相手は近所に住む若者だという。
体のいい厄介払いだと思った。
嫌なら断ってもいいと言われたが、居候の私に断る権利はない。
言われるままに見合いをし、その後何度か二人で会った。
未だに彼への未練を引きずっている私は、どうしても彼と比べてしまう。
近所の山で木こりをしているその人は、日焼けして荒れた肌が手も顔も傷だらけ。おまけに無愛想で口べたなため、話しても会話が続かない。
華やかな町で客商売をしている社交的な彼に比べて、かなり見劣りした。
真面目で実直、それだけが取り柄のつまらない男。けれど何も持たない私には、お似合いかもしれない。
現実はこんなものだ。彼と過ごした日々が、一時の夢だったのだ。農家の三男坊が、木こりの若者に変わっただけだ。
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