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そんなくだらない想像に小さく笑うと、巨乳の主、沢井エミは、媚びた目で意味もなく睨むような視線を向けた。それが男に対して絶大な効果を持つことを確信しきっている表情だ。
ユキハルは言葉の代わりに、「にっこり」と笑った。
結局「ここ」も、現実の延長でしかないのだろう。
意味もなく、どんよりとした空を見上げた。
体臭と混じりあった彼女の香水に、無意識に呼吸を浅くしていたことに気付く。
頭の芯がキン、と凍りつくほどの、冷気が欲しかった。
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