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「あっ、そうそう! なんかさー、ほんと『万年バイト』みたいな名前だよねえ」  誰が万年バイトだ。  言い返したくなる気持ちをぐっと堪えた俺に、店長の「それ終わったらトイレ掃除お願いねー」という無慈悲な言葉がかかる。  ああ、面倒くさい。やっぱりコンビニのバイトなんてやめときゃ良かった。  今日こそ酔っ払いの吐瀉物がないことを祈りながら、トイレに向かおうとしたその時。 「た、助けてっ!!」 「え? ……ひっ?!」 「ん、どうしたのバイト君……お?」  深夜11時、フレンドマート加古寺店。  真っ青な顔をして飛び込んできたのは、目出し帽に包丁を持った強盗――ではなく。 「私、殺人犯にされちゃう!!」  血まみれの裁ちばさみを手にした、女子高生だった。
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